トラックの誕生

わが国で初めて貨物自動車(トラック)が走行したのは1918(大正7)年10月のことで、
イギリスから輸入されたMk.IVというトラックです。
このトラックは、塩留から信濃町にあった「輜重兵第一大隊」へと自走したといいます。

こうしたトラックが誕生するまで、わが国の荷物運搬は、
次のようないくつかの大きな転換の時代を経ながら現在に、至っています。
わが国の荷物や人の運搬の歴史は、奈良・平安時代の「牛車」に始まります。
江戸時代に入るまで、
「牛」にクルマを引かせる牛車は貴族階級の交通手段として用いられるとともに、
一般の人々も荷物の運搬や野良仕事用の家畜として牛を活用していました。

江戸時代に入っても中心的には牛車が用いられましたが、
荷物を運ぶ大八車や人を運ぶ籠なども普及していきます。
しかし鎖国時代が終わりを告げると、
当時の西洋では荷物や人の運搬具として一般的であった「馬車」が、
西洋文明の一つとしてまたたく間に文明開化の進むわが国で普及しました。
その結果、明治時代には乗合馬車や郵便馬車、荷馬車などが普及していったのです。

その後、蒸気機関車の鉄道網が整備されて大量輸送が確立されると
一時的に荷馬車は衰退しましたが、
個々の鉄道駅では駅から商品の届け先までの運搬量が増えたことで
荷馬車の需要は回復しました。

1904(明治37)年には日本人が作り上げた初の蒸気4輪自動車が開発され、
1907(明治40)年には初めてガソリンエンジンを搭載した国産自動車が完成したのです。
1924(大正13)年には、東京石川島造船所(いすゞの前身)によって2台の試作トラックが完成して、
1,000kmの運転試験を行った上で軍用保護自動車の資格を得ました。

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